世界の植物 コラム


(裏表紙扉コンテンツ) 

漢字のふるさと
藤堂明保(中国文学者)

木(き モク ボク)

この字は,樹木の形をごく簡単に描いた象形文字です。
だがなぜ,「き」のことをモグ・ボクとよぶのか,考えたことがありますか。
6世紀,中国の南北朝時代に江南の宋王朝から日本に輸入されたのが「呉音」
とよぶ中国語です。

8世紀になって,こんどは洛陽や長安から北方式の発音がはいってきました。これが「漢音」です。

当時の長安では,本来mであったのをmbのように発音したため,呉音と漢音のあいだに,たとえば
木・目・米をモク・モク・マイ→ボク・ボベイと発音する差が生じたのです。

さて,ゆあみするのを沐浴(もくよく)と
いいますが,「沐」は*一米一木
頭からザアザア湯水をかぶることです。
木→沐は明らかに同系語で上からかぶること。

樹木が夏になると,たくさんの葉を上からかぶるので,それをmok(も
く)・mbok(ほく)とよんだ,ということがわかります。<br>

また,木一目はまったく同じ発音ですね。
眠るときまばたきするとき,上からまぶたが「かぶさって」くるので,めをモクとよぶの
です。
ついでに一言。「かぶる」ことを冒==(おおいかぶせる)+目と書きます。これ
に巾(布のこと)とそえると,帽子の帽(かぶりもの)ですね。
これも木・目と同系の意味といってよいのです。


よくわからない(;^_^A
う~~ン・・・・・・・・・?
白川静を参照しておきます



象形
枝のある木の形
上の枝は上に向かい、下にある枝は垂れ下がっている

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