世界の植物 @朝日新聞社 1975
(表紙扉コンテンツ)My Flower, My Country
メキシコクリスマスフラワー
北西部の砂漠の乾燥地帯から,南東部の熱帯まで,気候変化に富んだメキシコではたくさんの花を見ることができます。 メキシコ原産のものとしては,ダリア,クリスマス・フラワー,マグノリア,サンゴジュ,マリゴールドなどが有名でしょう。 これらを含めてさまざまな花が,古代メキシコ人によって栽培され,アズテク帝国の王たちは広大で手入れのゆきとどいた庭園をもっていたものでした。 ですからメキシコにやってきた最初のヨーロッパ人たちは,旧では想像もできない花のそろった庭園を見て, ほんとうに驚きました
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さてメキシコの国花は,キク科のダリアですが,いまは品種改良によって20種以上もの 新しい形のものがつくられています。 なかには3メートルの高さにまで達する木本のも もあります。
もっと知られている花は,おそらくクリスマス・フラワー(Euphorbia pulcherrima)でしょう。 この木は熱帯のかん木で,茎が3メートルほど伸びて晩秋に花を咲かせます。 ふつうこの花は,赤い色をしていますが、種によっては,白,パラ色,黄色などもあります。
この花,鑑賞するところはじつは花弁状の苞で,ほんとうの花は苞のまんなかで房のようになって鈴なりに咲いています。 トウダイグサ属ですが,学名のpulcherrimaはもっとも美しいという意味。 クリスマスの装飾に世界中で人気を集めていますが,鉢植えにしておけば,3,4か月はもちます。
(在日メキシコ大使) マヌエル・アルヴァレス・ルーナ
©朝日新聞社 1975
この週刊百科では、「クリスマスフラワー」 としかなく、一見なんだろうと思ったが、これは今やポピュラーな「ポインセチアのことだったのですね。
学名Euphorbia pulcherrima
科名:トウダイグサ科
常緑性低木
英名: Poinsettia
標準和名:
ショウジョウボク(猩々木)
通名:ポインセチア
原産国とされるメキシコ合衆国では、「ノーチェ・ブエナ」と呼ばれる
「一般に鉢植えの植物というイメージが強いが、宮崎県宮崎市堀切峠の沿道には5万本以上植えられており、12月の開花時期には日南海岸の展望と合わせて名所となっている。」(Wikipedia)
Euphorbia pulcherrima growing in Barlovento, La Palma, Canary Islands
『週刊朝日百科 世界の植物』のコラム「My Flower,My Country」
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